漂着物を選別する作業を繰り返している 渚にて 私の手のひらは小さくて
何も捕まえることが出来ないまま また波が来る
世界の果て こちら あちら 遠くに見えるのは?
波の上に映る空の色は違う色 水の色でも空の色でもない
私が映りこんでいて濁ってしまうのだ
台無しにしてしまった
美しい渚にて 私の存在が不穏な雲を呼び
荒涼とした光景に 私の黒い影だけが浮かび上がる
渚にて 恐怖の発生を体感した